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Step2 信頼できる人材紹介会社の選び方

 医師の皆さまが転職をしようと思い立たれたとき、友人やお知り合い、先輩のルートで転職先を探したり、「医事新報」や「日経メディカル」などに掲載されている医師募集広告を見たり(弊社では毎号掲載)、医師募集などのキーワードで人材紹介会社のホームページを検索したりと、いろいろな方法をお考えになると思われます。
  とくに最近は、情報量の多さと情報の新しさ、検索の利便性などの面で、インターネットを利用されるケースが多いようです。
  しかし医師の皆さまからすれば、いろいろなホームページをご覧になっても、どの会社が良いのか、なかなか見当がつかないのではないでしょうか。そこでStep2では、ホームページを閲覧する際、信頼できる会社かどうかを見分けるポイントを紹介します。

厚生労働大臣の許可を得ているか

 人材紹介会社を営むには、厚生労働大臣の許可が必要になります。この許可を得るには、事業運営において一定の要件を満たさなければなりません。
  ところが、この許可を得ずして紹介業務を行っている会社が少なからずあります。厚生労働大臣許可ナンバーは信用の証しでもあるので、許可を得ているかどうかを必ずチェックするようにしてください。ちなみに弊社は「厚生労働大臣許可 13-ユ-080213」です。

守秘義務は確実に守られているか

 個人情報の漏洩が社会問題となっている今日、どのような体制でその保護に取り組んでいるのかを確認することは、大変重要です。とくに転職活動は、他に知られては困る秘匿の情報であり、それでなくとも人材紹介会社に登録する以上、転職にかぎらず、いかなる場合においても個人情報の保護は絶対に守ってもらわなければなりません。
  そこで登録の際には、その会社が医師の了解なしに、氏名や連絡先が記入されていない履歴も、外部に出すことは一切していないことを明示しているかどうかを確認してください。
  一方、社内では万全の体制を整えていたとしても、インターネット上では外部からの侵入というのも考えておかなければなりません。そのため、どのようなセキュリティ対策を施しているのかも知る必要があります。
  それにはその会社のプライバシーポリシーをよく読むとともに、登録フォームにベリサインマーク(日本ベリサイン社が管理しているセキュリティマーク=暗号のデータ化による情報の保護)が付いているかを調べるのも一つの方法です。
  人材紹介会社は約束事を守ることで会社の信用が成り立っています。守秘義務はもちろんのこと、いつまでに会社の資料を送る、何日の何時に電話をする、といった日常業務の約束事を確実に履行することも信頼の基準となります。

医師の登録者数に惑わされない

 医師の登録者数はその会社の人気度を象徴しているように見えますが、これに惑わされてはいけません。というのは、どの段階で登録者とみなしているのか、会社によって基準が異なるからです。
  たとえば、資料を請求するときに必要とされる、氏名、住所、電話番号、希望診療科目程度の簡単な記入だけで登録者とみなしているケースがあります。
  登録者シートというのは、人材紹介会社の信用証であり、責任を持って医師紹介業務を行うには、記入欄も詳細項目が必要となります。それらを明記した医師だけを登録者とするのが正しい登録者シートです。

医療施設の医師募集要項はしっかりと明記されているか

 医師の登録者数と同様、医療施設の登録内容を知ることも重要です。それには医師募集要項をしっかりと見ることです。
  医師の紹介会社は、登録されている医療施設との信頼関係のもとに、その施設の医師募集要項を掲載しています。したがって、医師募集要項には、年俸をはじめ、勤務日数や勤務時間、休日、休暇、当直、日直など、いろいろな就労条件をことこまかに明示しなければなりません。漠然と医師を募集しているような、あいまいな医師募集要項は信頼できません。

 

会社の姿勢と業務年数を目安に

 ここ数年、医師の人材紹介業務を行う会社が急激に増えています。一時期は、まるで雨後の竹の子のようでした。
  その数は現在、全国で数百社ともいわれていますが、その中から信頼できる会社を選ぶとなると、なにを基準にしていいのか迷います。
  そこである程度の目安として知っておいていただきたいのが、医師紹介に対する会社の姿勢です。その会社は、医師紹介を中心業務としているのか、とりあえず業務の一部として行っているのかを見極めることが大切です。もちろん医師専門の紹介会社は安心です。さらに医師紹介会社としての業務年数を知ることも大切です。歴史にはそれなりの実績と信頼があるからです。  

医療業界についての知識はあるか

 医師の紹介業務は、一般のビジネス職の紹介業務と異なり、専門的な知識が必要になります。ただ医師を医療施設に紹介する段取りを組むだけなら、単なる仲介業務に過ぎません。
  医師の紹介会社は、病院経営の仕組み、診療内容、看護体制など、医療施設の業務と併せて、医師の皆さまの日常診療や生活様式、診療科目の特性などを知っておかねばなりません。そして双方の状況把握ができて、はじめてスムーズな紹介業務が可能となります。
  医師紹介におけるベストマッチングとは、ニュートラルなスタンスで双方に満足いただける条件調整を行うことです。それにはやはり、担当者が医療業界の現況に精通していることが大事です。
  その点では、数多くの面接をこなし、書類だけではわからない医療施設の生の情報を得ている、経験年数の豊富な担当者が頼りになります。

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